「男女混合って…女の子、危なくないか?」
驚く渚くんは、心配そうにあたしを見る。
「ちょっと渚。やけにほのかの事気にするじゃない?」
「え!?」
怪訝そうに見つめる梨子に、渚くんはなぜか、大きな声を上げて、焦っていた。
「もしかして、ほのかが好き…」
「わー!!俺、聞こえてないから!」
渚くんは、顔を真っ赤にして耳を塞ぐ。
そんな渚くんを見ながら、梨子は笑っていた。
「梨子、からかってるでしょ?」
「あはは、バレたか。渚って、本当にイジリがいあるよね」
腕を組んで笑う梨子を、渚くんは涙目で見た。
「だろ!?渚はイジルとすぐ泣きそうになるから、可愛いんだよな……痛てぇ!!」
便乗する琢磨くんに、渚くんは軽く蹴りを入れた。
「まぁまぁ、お前が可愛いのが悪いぞ、渚」
「お前が1番酷いからな!」
慰めるように肩に手を置く優真くんに、渚くんはすかさずツッコミを入れる。
仲良しだな、みんな…。
いつの間にか、このメンバーでいる事が多い気がする。
不思議、1年生の時は、梨子とも違うクラスだったから、ほとんど席を動かずに1人だった。
梨子は、隣のクラスから昼休みに遊びに来てくれて、放課後は病院まで送ってくれた。
いつの間にか、自分の周りが賑やか。
だけど…いつでも、孤独感が消えない。


