クラスに戻ると、優真くんと琢磨くんに散々からかわれた。
「オイオイ、抜け駆けかよ!」
「え、どっちが?渚姫への嫉妬?ほのかちゃんへの嫉妬?」
叫ぶ琢磨くんに、首を傾げる優真くん。
「バカな双子は置いといて、本当に心配したよ、ほのか!」
梨子は、あたしをギューッと抱き締めてくれる。
本当に心配してくれているのが分かった。
「ごめんね、梨子」
あたしは梨子の背中に手を回しながら、あたしは目を閉じた。
「次は、球技大会の種目決めだってさ」
優真くんは黒板を指差す。
すると、黒板には、男子が【バスケットボール・テニス・ドッチボール】女子が【バレーボール・テニス・ドッチボール】と書かれていた。
「ドッチボールは、男女混合らしいわよ」
梨子はあたしを抱き締めたままそう答える。
球技大会…。
あんまり、運動は得意なほうじゃない。
どちらかといえば、勉強の方が好きなんだけどな。


