「俺、ほのかちゃんが好きすぎて死にそう」

「そ、それは……」


あたしも、あたしも渚くんが好きすぎて死にそう。

あたしは、そっと渚くんの両頬に手を伸ばす。


「ほのかちゃん……っ?」


そんなあたしの行動に動揺する渚くんに、そっと微笑んだ。


「今まで、幸せなんて手の届かないモノだって思ってた」


話し出すあたしを、そっと見守ってくれる渚くん。

それに甘えて、あたしは話し続ける。


「でも、今は……あたしすごく幸せだなって、感じる」


本当に辛くて、毎日がただ生きる事に必死だった。


渚くんと出会わなければ、今もきっと、あの何もない、空っぽな毎日を過ごしていたかもしれない。


「それでね、やっと見つけたんだ……」

「見つけた……?」

「うん、あたしの幸せ」


不思議そうな顔をする渚くんに、あたしは笑いかける。


「渚くんが、あたしにくれたたくさんの幸せを、今度は、渚くんに返したい」


「ほのかちゃん……」


あぁ、何でだろう。

すごくすごく幸せなのに、ちょっと泣きそう…。