そんな光景を見ながら、あたしは確かにここにいるはずなのに、自分だけ違う世界にいるような感覚があった。
眩しい世界…。
あたしとは、違う人達が生きる明るい世界。
あたしは、どうだったかな…。
あの地獄のような日々、暗い世界にいるはずなのに、必死にみんなと同じになろうとしてる。
「ほのかちゃん、選択授業何選んだ?」
「……………」
だから、作り笑いだって出来るようになった。
誰にも、この弱いあたしを見せないように。
可哀想な子って思われたくない…。
「ほのかちゃん!」
「っ!!」
名前を呼ばれ、肩を掴まれてハッと我に返る。
いけない、あたしまた考え込んでた。
気を、抜きすぎだよ…。
あたしは慌てて、渚くんに向き直り笑みを浮かべる。


