だれか……誰か…っ!!
あたしは、頭を抱えて強く目をつぶり叫ぶ。
「助けてーーっ!!っ!?」
あたしは、自分の声で飛び起きた。
「はぁっ、はぁっ……」
胸を抑えてあたしは周りを見渡す。
すると、あたしはいつの間にか病院にいた。
「ここ……は……」
「良かった、目が覚めたんだねぇ!」
おばあちゃんが、泣きながらあたしに抱きつく。
放心状態のまま、あたしはおばあちゃんを見つめた。
「おばあちゃん、あたし……」
「あの男が現れて、気を失っててね、2日は眠ったままで、心配したよ」
藤枝 孝……。
そうだ、あの男が家の前に来て、それで……。
「渚くんっ……渚くんは……?」
腕を、藤枝 孝に切られてた。
どうしよう、すごい怪我だったりしたらっ……。


