あの日から、数日が経った。


今日は、テスト勉強をしてから帰ろうという事になっていて、みんなとファミレスへ行く予定だ。


「テスト勉強、進んでる?」

「……………」


あたしは、表情を変えずに、フルフルと首を横に振る。


渚くんは、あれからあたしを、色んな所へ連れ出そうとしている。

1人にならないように、気晴らしが出来るように。


だけど、あたしは何を見ても、大好きな渚くんの傍にいるのに、心が弾んだり、嬉しいという感情がわかなくなってしまっていた。


「英語、俺にも教えて?ほのかちゃんの教え方、すっごく分かりやすいんだ」

「……………」


渚くん、たくさんあたしに話しかけてくれる。

なのに、あたしは言葉を返す事ができない。

そんな気力もわかなくなっていて、渚くんに申し訳ない気持ちで一杯だった。