そんな人、どこにもいない、そう思ってた。


「だけど……渚くんと出会えて、みんなと出会えて、あたしは、ここが自分の居場所だって思えるようになったの」


渚くんがいて、梨子、琢磨くんや優真くんがいて…。


この仲間と、楽しい時間を過ごすうちに、あたしはいつの間にかわここにいる事が当たり前になってた。



「だから、あたしの事を知ってほしかった。ここにいるみんなに、秘密にする事なんて何もないって……それが、あたしなりの信頼の証です」


「「ほのかちゃん………」」


琢磨くんと優真くんが、声をそろえてあたしの名前を呼んだ。


「でね、こんなあたしだけど……。こらからも、よろしくお願いします」


「よろしくお願いします」


バッと頭を下げるあたしに、渚くんも合わせて頭を下げてくれる。



「今度は、俺達もほのかちゃんを守るからさ!」

「まぁ、恋人枠はうまっちゃったみたいだから、親友枠で……」


「ダメ、そこはもうあたしが埋めてるから!」


琢磨くんに、優真くん、梨子が笑顔であたし達の周りを囲む。


「良かったね、ほのかちゃん」

「………うんっ、うん!」


二ッと笑ってあたしにピースする渚くんに、あたしは、心から笑顔を返す。


ここは、あたしの居場所だ。


うん、胸を張って言える、あたしは、今ここで生きてる。


だから、この先もきっと……渚くんが隣にいて、みんなの笑顔が傍にあるんだ。