涙のむこうで、君と永遠の恋をする。



帰る日、あたし達は真由子さんが車を取りに行っている間、家の前で待機していた。


「渚くん……」

「よし、今が良いタイミングだね」


あたしと渚くんは視線を合わせて、2人手を繋ぐ。


あたし達は、緊張の面持ちで、梨子や優真くん、琢磨くんの近くまで歩いていく。


そう、実は今、この場所であたし達が付き合う事を、大切な仲間達に報告しようと決めていた。


「み、みんな!聞いて欲しい事があるんだ」

「おー?渚、どーした?」


緊張する渚くんに気づいて、琢磨くんが不思議そうな顔をする。


「というか、手繋いでる」


優真くんはあたし達が手を繋いでいるのに気づいて、指を指した。


梨子は、何も言わず、ただ微笑みながら、あたし達を見つめている。


あぁ、緊張する。

渚くんに好きって伝えるのと同じくらい、緊張するよ。