「わ、わ!嘘みたいだ……」
「渚くん、あたしも…夢、見てるみたい…」
渚くんが、あたしを抱き締めてる。
温かくて、この人があたしの大切な人なんだって、確かめるようにギュッと抱きついた。
「ねぇ、ほのかちゃん。……確かめてもいい?」
「え……」
何をと聞こうとして、渚くんの指があたしの唇に触れた。
そして悟る、渚くんがこれから何をしようとしてるのか。
ートクンッ、トクンッ
こんなに近かったら、渚くんにもきっと聞こえてしまう。
この、胸の鼓動……もう、止められそうにない。
でも、渚くんになら……知られてもいいって思う。
近づく渚くんの顔、あたしはそっと瞳を閉じた。
「大好きだよ……ほのかちゃ…っ」
「なぎ……んっ」
そっと、重なる唇は、柔らかくて、とこまでも甘く、優しかった。
「大好き……俺の、大切な…んっ」
「んんっ」
すぐに離れたと思ったら、まるで形を確かめるように何度も角度を変えて重なる。


