その夜、あたし達の部屋でトランプをしたり、個々に自由に遊んだあたし達は、遊び疲れて雑魚寝してしまった。
ふと目が覚めると、窓の外は真っ暗で、月と星の明かりだけがそこにはあった。
あたしは、ゆっくりと体を起こす。
「んん……」
近くで、寝息が聞こえたと思ったら、すぐ隣で渚くんが寝ていた。
みんなの様子を見てみようと周りを見渡す。
「うぐぐ……」
苦しそうな声が聞こえた方へと視線を向けると、琢磨くんのお腹の上に、梨子が頭を乗せていて、少し苦しそうだ。
「優真くんは……」
優真くんはちゃっかり布団で寝ている。
あたしは、喉が乾いて、そっとみんなを起こさないように布団から出た。
そして、リビングまで行くと、月明かりに照らされる山中湖がウッドデッキのある窓から見えた。


