涙のむこうで、君と永遠の恋をする。



「あたしも、渚くんの事を知りたい」

「え…えっ!?」


あたしの一言に、渚くんは目を見張る。

そして、驚きの声を上げた。


繋いだままの手に、ギュッと力を入れる。


気づいて、あたしは……渚くんが好き。


渚くんは、あたしなんかよりもっと良い子と付き合うべきだと思うのに、この手を振り払えない。


だから、どうかこの気持ちに気づいてくれますように。


「ほのかちゃん……俺…」


繋いだ手を少し引かれ、あたしと渚くんの顔がぐんと近づく。

嘘っ……。

渚くんの吐息が、顔にかかる。

あのフローラルの香りが分かるくらいの距離にあたし達はいる。