「その方が好都合よ!ほのかをいつでも守れるもの!」


「梨子……」


梨子は、あたしの小学校からの親友。


昔、梨子が隣の席の男の子の消しゴムを盗んだと疑われて、イジメられていた時に、あたしが助けたのをきっかけに、ずっと傍にいる。


そして、ここの生徒で、あたしがPTSDだと知っている唯一の人。


あたしの過去も知っていて、守ろうとしてくれている。
梨子が剣道をしているのも、あたしの為だ。



あたしが、梨子さえも不幸にしてしまうんじゃないか、そう思ってしまう。


お母さんを、不幸にしたみたいに。