あの人か…一本背負いを見事に決めたその人は、長めの茶髪をなびかせ、その隙間からはピアスが光っていた。
見るからにチャラそうな男でまるでホストみたいなヤローだ。
ホスト男は、ギャラリーの女達に愛想を振り撒き切れ長な目でウィンクや投げキッスをしていた。
その行為に歓喜の声を上げる女子達…
ホスト男は、こっちに目を向けると近づいくる。
「カワイ子ちゃん♪キミもオレのファンなのかい?」
美月に近づくホスト男は、笑顔で話し掛ける。
「えっ…その…」
「入部希望の水神です。こっちはマネージャー希望の美月です。今日は見学に、片瀬先輩、宜しくお願いします。」



