オレは、美月を残し厨房へと入ると昌也に腕を捕まれ呼び止められた。 「龍二、今話し聞こえたんやけど… ちょっと冷たすぎやないか?ヒカルちゃんかて、好きでナンパされてる訳ないんやで。」 「それくらい、分かってる。」 「それなら、ヒカルちゃんに謝ってこいや。」 「今は無理だ…。」 昌也に言われ、抑えていた感情が更に膨らんだ。 よっぽど苛立ちが顔に出てたのか、昌也は溜息をつき、掴んでいたオレの腕を離した。