ダンッ!! 道場内は、畳に叩きつける音だけ響き渡った。 周りは、この状況に言葉を失っている。 多分この中で誰もが、零が負けると思っていたからだろう… 勝ったのは、零だった。 零は、技を掛けられる時に素早く技を躱し、その一瞬のスキに技を掛け投げ飛ばした。 そんな技が出来るのは、上級者の黒帯でも、難しい技を零は、やったのだった。 「…っ一本、それまで!」