「だよね。ねぇ、龍二君は兄弟いるの?」


「二人兄弟で、中2の弟いる。」


「そうなんだ。あたしは、弟と妹がいて一番上なの。」



笑顔で、姉弟や家族の話をしてくれる美月を見て、久々に温かく穏やかな気持ちになる。


日が沈み、二人の時間が終わりを迎えていた。


「ごめんね、遅くなっちゃって。」


美月は申し訳なさそうに、目を俯き言う。