弟は、爽やかな風が吹き抜ける程に、笑顔で去って行く。



「気をつけてね♪」



笑顔で見送る美月を見て、オレは二人の笑う顔が似ていると思った。



弟の出現に驚き、戸惑ったけど、この時オレは、なんだか妙に胸騒ぎがしていた。



考え過ぎなのだろうか、それとも何か起きる前触れなのか、分からなかった。



それから、皆で遊び昌也と小西は先に帰り、成もオレに気を使ってか先に帰って、美月と二人きりになった。


「ねぇ、龍二君まだ時間ある?」