「龍二君、この問題わからないんだけど…」


「あぁ…これは…」


勉強を教えることになった理由は一一


ある日の放課後。
昌也がオレに勉強を教えてほしいと言って来た事が、きっかけだった。


「りゅ~う~くん♪お願いが…」


昌也は怪しい笑みを浮かべながらオレに近づいてきた。


「断る」


昌也がいこういう言い方をする時は、決まってロクな事がない…
オレは間髪容れず答えた。


「ってまだ何もゆーてないやろ!!」


昌也はそう言いながら両手で机を叩いた。


「昌也君、お願いって何なの?」


隣の席から美月が興味津々に昌也に尋ねた。