恋色風船





ここのところ、麻衣は物思いにふけるようになった。

限られた来客が訪れるだけのオフィスビルの受付の仕事など、気楽なものだ。


人の途切れた受付デスクで、あるいはお茶出し用のバックヤードで、心ゆくまで考えごとをすることができる。


恋人のことばかり考えていた少女の頃とは違う。

男について、性について、自分を満たしてくれるものについて、麻衣は心をさすらわせる。


答えが出るわけもなく、そもそも正解があるとも思えない。