「そんなことないですよ。
林さんのセレクトがいいから」
こんなやりとりは、もう前戯にちかい。
頃合いを見計らったように、お運びの女がふたたび姿をみせ、手早く鍋に雑炊をととのえる。
〆に切った梨がでたが、驚くほど甘くみずみずしかった。
長居する類の店ではない。
女将だろうか、たっぷりとした体つきの女が見送りに立っていた。
帯をくずした着物の着こなしが、いかにも慣れている風情だ。
ふたたびハイヤーに乗り込み、見送られて店を後にした。
林さんのセレクトがいいから」
こんなやりとりは、もう前戯にちかい。
頃合いを見計らったように、お運びの女がふたたび姿をみせ、手早く鍋に雑炊をととのえる。
〆に切った梨がでたが、驚くほど甘くみずみずしかった。
長居する類の店ではない。
女将だろうか、たっぷりとした体つきの女が見送りに立っていた。
帯をくずした着物の着こなしが、いかにも慣れている風情だ。
ふたたびハイヤーに乗り込み、見送られて店を後にした。



![he said , she said[完結編]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1737557-thumb.jpg?t=20250401005900)