恋色風船

リップペンシルでかこみ、筆で丁寧に新しいルージュを塗ったくちびるで、林と会う。

今夜えらんだ服は、パフスリーブの部分だけシフォン素材になっているカットソーだ。
上品な透け感と、そこからのびる白くなめらかな二の腕のとりあわせを、嫌う男はいるんだろうか。



麻布十番のビル街にある、イタリアンだった。

すぐに個室にとおされる。

壁も天井も、クロスもリネンも、たっぷりドレープをとったカーテンも、飾られたカサブランカも、すべてが清楚に白い。


「友人の別荘に招かれた、っていうイメージの部屋かな」
林が説明する。