恋色風船

それを思うと、空恐ろしくなるほどだ。


魅力的な男だって、これまたたくさんいるのに。

彼らは、麻衣を求めているのに。


世間の常識では、どうやら一度に一人としかつき合ってはいけないことになっているらしい。


それは麻衣には、とても理不尽なことだと感じられる。


そんなことは、平凡で魅力に欠けた男と女のはなしだ。
一対一でくっついていればいい。


自分は林の妻に嫉妬などしないし、明彦に他に仲のよい、あるいは寝ている女がいても仕方ないだろう。