「人のものをとろうと思ってるわけじゃないでしょ」
伊藤さんの目が柔和に細められる。
かつてだったら、好色の彩りを宿していただろう。
「そりゃそうですよぉ」
そんな面倒くさいこと、と律子とうなづき合う。
「だったら、彼氏をうんといい男に育てるのがいちばんじゃない」
「なるかなあ」
結論という小難しいものなど、求めていない。
うまい食事と酒のなかで、言葉を転がしているだけだ。
伊藤さんの目が柔和に細められる。
かつてだったら、好色の彩りを宿していただろう。
「そりゃそうですよぉ」
そんな面倒くさいこと、と律子とうなづき合う。
「だったら、彼氏をうんといい男に育てるのがいちばんじゃない」
「なるかなあ」
結論という小難しいものなど、求めていない。
うまい食事と酒のなかで、言葉を転がしているだけだ。



![he said , she said[完結編]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1737557-thumb.jpg?t=20250401005900)