恋色風船

1階の広場には、噴水がしつらえてある。

吹き抜けになった3階の手すり横の席から、よく見渡せる。

道化メイクのピエロが、子どもたちに風船をくばっている。


いっぱいにふくらんだ、色とりどりの風船。
子どもたちが群がってゆく。


風船がゆれる。色彩がゆれる。子どもたちのざわめきがゆれる。



「・・・どうしたんだよ、なんかぼーっとしちゃって」

「だって、なんか幸せだなぁって」

変なヤツ、と明彦が笑う。