恋色風船

真新しい服にそでをとおすような、あの胸の昂りはもうない。

着馴らして、くったりと肌になじんだシャツのようなものだろうか。

だからこそ、明彦は必需品だ。


育ち、学歴、勤務先、容姿、性格・・・とあげてゆくと、明彦のバランスの良さに思い至る。


ひとつひとつあげては、麻衣は胸のうちでうなずく。


そこへ、林の存在だ。

予約の取れない店での食事、滑らかな誘い、よく練れたベッドでの行為を、麻衣に与えてくれる。