ずっと黙っていると早輝ちゃんは少し息を吐いて私を見た






「分かった
一緒に入ろう
変わらないな美麗は…」







私の頭をぽんぽんと叩くと今度こそ扉を開いた
視線が突き刺さる…
今すぐ逃げたい気分だ
しかも…
何で男ばっかり…
もう死にそ…
意識が遠のくのがわかる


〜kakeru


ガラガラガラッ


思いっきり扉を開いた
おっと…


腕の中におさまった1人の少女
あっと驚いた顔のしのちゃん


「畠山ナイスっ」


しのちゃん一言に教室がわく


「おうっ」


グーサインを送る


「んっとどーすりゃいい?」


流石にこの体勢はキツイよ?
手がプルプルしてきた



「保健室に…っっ」

慌てた顔をしているしのちゃん
珍しいね
しのちゃんがそんな顔するなんて

「ん、分かった僕が連れて行くっ」

少女をそのまま抱きかかえ扉に手をかける


「待て畠山っ
そのままサボる気だろ…」


すこーしドスの効いたその声
振り返って

「あったり!」

まんべんの笑みで返した