今回の引っ越し
実はかなり急だった…
漣家に色々あって私はここに来た
中谷さんの運転する車中いろいろなことを考えていた


「もう着きますよ」


その言葉に窓の外を見る
うわぁ…
大きい!綺麗!
目の前に現れたのは大きな白い校舎
校門の入ってすぐのところにはもう緑になっているけど
大分樹齢がいってそうな桜が植えてあった


桜……


それに近づいていこうとしたら襟をつかまれた
振り返ると中谷さん
ぶう…
ふくれてみる



「美麗ちゃんが寝坊しなきゃいけたかもね〜」


そう言いながら
黒ーい笑みを浮かべる中谷さん…
図星だ…
今日私は寝坊をして今ももうすでに遅刻しているのだ
怒られるのは私じゃなくて中谷さんな訳で哀れんだ目で見る


「わかってるならちゃんと起きてよー」


今日はどーも起きられなかったんだよ…
疲れてたのかな…


「じゃあ何かあったら呼んでね」


玄関前で中谷さんと別れ職員室に向かった
SHRの最中なのか廊下はとても静かだった