〜桐島 蓮side〜

「ふぁ〜ねみぃ〜」

教室まであとわずか。机にでもうつ伏せて寝るか…そう思っていたら

「君、確か…桐島君だったね?ちょうど良いところにいたよ〜!」

「…」

確かこの人、竜って人だよな。

「これを絵美ちゃんに渡してほしんだけど」

「良いけど…」

正直、この人と爽太って人には良い印象がもてねぇ。

「俺、白酒 竜っていうんだ。竜って呼んでかまわねぇから!」

「俺は、桐島 蓮…」

「お前、絵美ちゃんのこと好きだろ?」

「は、はぁ?!」

瀬乙女だけでなく、竜にまでばれてるとか…

「絵美ちゃんに告白するのはやめたほうがいいかもね?」

「は?」

「まあ…相当の覚悟があって告白するねら別かもだけど。蓮次第だね」

「瀬乙女にもそれ聞いた。それってどういう意味なんだ?」

「…蓮はそのことを知っても今まで通り絵美ちゃんの側にいれるか?」

はぁ?そんなの入れるに決まって…。そう思ったけど竜の顔は悲しそうにしてて、そんな簡単なことじゃないんだと気付いた。

「…蓮、これ絵美ちゃんに渡すの忘れないでね〜じゃっ!」

話を逸らされた挙句、言い逃げ…いや、渡し逃げされた。