君が私にくれたもの

ガタガタガタと階段を駆け下りる。するとそこにはお兄ちゃんと、金髪の男の人がいた。

「こんにちわ…」

「…こんにちわ」

「なぁ、こいつ寺島 哲(てらじま てつ)って言うんだ。俺のダチ」
「寺島さん…。あ、私は赤城 絵美奈と言います。いつも兄がお世話になってます!」
「…絵美奈ちゃんは本当に瞬の妹?」
「おい!どういう意味だこらぁぁ!」
「だって、お前の妹とは思えない礼儀の正しさとか」
「んだと?!こんな天使のような妹がいるからってヤキモチやくなよ!!」
「ちげーよ!」
寺島さんって怖い人に見えるけどあんまり怖くないかも。
話してみると寺島さんは全国をしめる暴走族の総長らしい。

「ねぇ、私なんのために呼ばれたの?」
「…哲が遊びに来たんだけど、ひまでさぁ。だから今から、ボウリング行くんだけど絵美奈も行こうぜ」
「え、でも…」
「…俺も絵美奈ちゃんがいた方が楽しいと思うけど」
「へ?」
「男2人でボウリング行ったって楽しくもなんもねぇしな」

「よし、じゃあ車出すからレッツゴー」