君が私にくれたもの

すごいな。桐島君は…。私にも桐島君の友達にも嫌な思いをさせないし、嫌な空気にもならないようにしてくれた。

「じゃあ、教室戻るね!」
「おう!悪りーな」
「ううん!」

教室戻り、それからチャイムがなって古島先生が教室に入って来た。

「この時間は自己紹介カードを書いてもらうぞ!しっかりかけよー!後ろ飾るからな」

自己紹介カードかぁ。

「絵美奈いっしょかこ!」
「うん!」

えっと、まずは名前…。赤城 絵美…
″奈″の字を書くまえに手をとめる。

それに気づいた美空は″奈″の字を書いてくれた。

「絵美奈は絵美じゃなくて、絵美奈でしょ!…あいつもそう言ってたじゃん。」

あいつって…爽太君のことだよね。

「うん…。ごめんね美空…ごめんねぇ」

ポロポロと涙が零れ落ちる。

「わ!赤城どうした!?」
「桐島君!先生に絵美奈を保健室に連れて行ってくるって言っといて!」
「お、おう。わかった」