けど…朱里ちゃんのことは大好きだった。それだけは覚えてる。 「お兄ちゃんは朱里ちゃんと別れたままでいいの?」 「…ああ」 「なんで?!」 「朱里には婚約者がいる。だからさ…あきらめないといけねーよ」 なんで、婚約者がいるからって、諦めるの?! 私はそう思った。だけど後にその事をおもいしらされるって、私はまだ知るよしもなかった。