君が私にくれたもの

「はぁ〜先輩かっこよかった!ありがとう!絵美奈!」
「いいってことよ!」

美空は先生に呼ばれたので、先に教室にかえることにして、歩き出した。
いいな。先輩のこと好きで、楽しそうで、恋してて…。

私は今でも探しているの。君を。

君とは中学1年の時。私の隣の席になって仲良くなった。だけどそれから二週後君の転校が決まった。

その時にもらったニコちゃんマークのピン止めは今でも大切に持ってる。

「…爽太君…」

「赤城〜!」
「…?…森山先輩!お久しぶりです!」
「赤城と瀬乙女がバトン部に入部したって聞いてよ!」

あぁ。そうか!バトン部は3年生がいなくて、2年生が3人なんだ…!

「経験者が入ってくれると助かるぜ!」
「経験者って言ってもいいまだ下手ですよ!」
「いやいや。2人とも十分上手いよ!特にお前は…」
「先輩!それはたまたまですよ!」
「そんなこと…。…まぁ頑張れよ。2人には期待してるからな!」