君が私にくれたもの


「あぁ。瞬さんが引退したとき蓮もやめたって言ったろ?本当は総長が認めないとやめられないんだけど、認める代わりにある宿題を出したんだ」

「宿題?」

「あぁ。仲間とは何か…だとよ」

仲間とは何か…

「ふぅん…」

「あ!蓮!!」

「優輝!哲さん!赤城?!なんでここに!」

「お前を止めに」

桐島君は少し顔を歪めて寺島さんの方に向いた。

「哲さんお願いっす!瞬さんにあわせてください!」

「…だから」

「俺は、仲間なんてただの文字にすぎないって思ってました。仲間なんていつかは終わるって。けど気づいたんです。赤城や瀬乙女にあってバトン部の先輩達に部活の先輩もいて…ずっとそばにいてくれた優輝もいて…これってもう仲間ですよね?仲間とは何か…」

桐島君…

「俺がいう仲間って…やっぱり…」

「桐島君っ!!」

「え?!」

あ、さえぎっちゃった。でも…もう限界…

「絵美奈ちゃんだめだよ」

「でも!」

「だめって言われたんだろ?」

…そうだ。お兄ちゃんにだめって言われたよ。球技大会の時に会ったのが桐島君ってお兄ちゃんは気づいてた。けど、お兄ちゃんは髪を染め直したし、帽子深くかぶって変装してたから桐島君は気づいてなかった。

「なんの…話?」

「…」

「もしかして赤城瞬さんのこと知ってる?!」

「…絵美奈ちゃん」

「知…」

知ってる。知らない。私はどっちをいうの?