少ししてから、病室に扉を叩く音が響いた。
「翔也?俺だけど、入っていい?」
お兄さんはこうしてちゃんと確認するから、その間にプレゼント出して手に持つ。
翔也くんのお母さんはケーキを買っていたようだ。
…私、おめでとうの気持ちしかもってきてないんだけど、家族水入らずの時間にいていいのかな。
「いいよ〜、入って入って」
尋ねる間もなく翔也くんがそう答えて扉が開く。
今の配置から、私が邪魔で翔也くんのお兄さんにプレゼントとケーキは見えない。
サプライズのために動くなと言う翔也くんに従い、場所はそのままで扉の方を向いた。
…私、本当にここにいていいんですか…。
そう聞きたいけどもう手遅れだと諦めて、私を見て驚くお兄さんに笑いかける。
「おー、美乃ちゃん来てたんだ。
翔也も久しぶり〜、なかなか来れなくてごめんな」
へらへらしながら反省の色のない謝罪をしたお兄さんは、扉を閉めからこちらに向かってくる。


