「じゃあ、帰るから」
いつも通り体調を聞いたあと、変わりない翔也くんとお話をしてから家に帰る。
最後に、心配そうな顔をした翔也くんに笑いかけて。
必死になって自転車をごぐと頬をかすめる風。
そうやって風を切っていく感覚が気持ちよくて。
イジメられてると気付かないこと。
私は本当はこんなにも自由だってこと。
断われない性格を利用されて、学校やイジメっ子たちに縛られているようだけど、私はこんなにも自由なんだ。
…だけどそう思うと必ず脳裏をよぎる翔也くんのこと。
翔也くんのことも、自由にしてあげたいななんて、何もできない餓鬼が何を言ってるんだか。


