翔也くんは眉を下げて少しばかり悲しそうな顔をした。
それから私の目を見据えると、
「いや、高校卒業までにさ、退院できるか分からなくて。
というか今、高校卒業までには退院できない可能性が高いんだ。
だから学校で、そういうイジメから美乃から守ってやることができないってこと」
ごめんなと申し訳なさそうな笑みを見せながらそう言った。
なんだそういうことかと胸をなでおろす。
多分感じていた嫌な予感は、翔也くんが消えてしまうからとか、そういうものだ。
だけど高校卒業までに退院できそうにないだけで、うまくいけば退院できる。
それに高校卒業までに退院できなくても、卒業してから退院できるかもしれない。
「そっか、それは残念だなぁ。翔也くんの制服姿、もう一度見たかったのに」
口を尖らせると、翔也くんは恥ずかしそうに嫌だよなんて言った。
翔也くんの制服姿を見た機会はとても少なかった。


