蹴られた脚が腕が痛いけれど、気にせず走って学校を出る。
静川さんはみひろんの蹴りが効いたのか、追ってくる気配はなかった。
一安心、した瞬間に、翔也くんを侮辱されたことへの怒りが湧き上がった。
みひろんから、目をそらす。
気まずいとかそうじゃなくて、あまりにムカついてまともに顔が見れなかった。
その時、ヒョコリとみひろんが私の顔をのぞきこんだ。
そうして優しく優しく微笑むと、
「美乃ちゃん、怒ってるでしょう?」
ふふっと口元に笑みを貼り付けながら、優しい表情でそう言った。
静川さん達に向けた目とは違う、優しくて温かい表情に、怒りと緊張が少しだけ緩む。


