「はぁ?消せよ、今すぐ消せよ!」
静川さんが、みひろんに殴りかかる。
頬に向かって突き出された拳は、みひろんに当たることなく空振る。
魔法少女のみひろんを殴ろうとしたって、避けられるに決まっているのに。
魔法とか、そう言うの使ってきっと避けるだろうに。
わかっていた私はやっぱりなと思ったけれど、静川さんは知らないから驚いていて。
近付いてきた静川さんの腹を、思い切り膝で蹴り上げた。
痛そうにお腹を抑えながら、静川さんはその場でうずくまる。
私の周りにいた取り巻きたちは、慌てて静川さんに駆け寄った。
その隙に私を立たせ、荷物を持ってくれたみひろんは、前と同じように鍵がかかっているはずの後ろの扉を簡単に開け、私の手を引いて走り出した。


