「…間宮くん」
「サボろう思って来たのに、先客かよ」
だるそうに呟いて、頭を掻いた間宮くんは
「佐藤もサボったりすんねんな」
と、私と少し距離を取って
体育館の出入り口の段差に腰かけた。
「ちょっと、…教室にいたくなくて。」
泣いてた顔を見られないように顔を背けた私に、
ふうーん、とまた興味もなさそうな間宮くん。
…私、ほかの場所行った方がいいかな。
間宮くん、ひとりになりたくてここに来たんだろうし。
「あの、…お邪魔してごめんね。私ほかのとこ行くから」
そう言って立ち上がると、
「なんで謝んの。どっちかって言ったら邪魔したん俺の方やし。」
って、自分の隣をトン、と叩いて
「地べたじゃなくて、こっち座れば?」
と、私を見上げた。
