週末になり、とうとう明日から図書当番を控えた日曜日になった。
部活に入っていない私は、ベッドの上でごろごろと休日を満喫していた。
そろそろお腹もすいたし、下りようかと時計をみればもう11時半。
階段をおり、リビングの扉を開く。
「あ、おはよう」
テレビをみていたひかりが私に気づき笑顔で声をかける。
「今日の晩ご飯好きに食べてって」
テーブルの上の5000円をみつめて、ひかりがいった。
「今日の、じゃなくて、今日もでしょ?」
うちは父がいなく、母もあまり帰って来ない。
たまに帰ってきてカレーを作り置きしていくか、こうやってお金をおいていく。
「お母さん、私たちのために働いてくれてるんだから、そういうのやめようって決めたでしょ」
普段おだやかなひかりの口調がきつくなる。

