ひなた と ひかり





「ひかりって、木戸ひかり?」





そう尋ねた雅也さんが、私の顔をまじまじとみつめる。





「そう。ひかりは私の双子の姉なの」
「あ、そうなんだ。俺1年のとき同じクラスだったんだ。確かに少し似てるな」





双子ってもう少し似るのかと思ってた。


そういった雅也さんに悪気がないのはわかっているけれど、ひかりより可愛くないな、と言われた気がして気分が下がる。



そんな考えしかできない私は随分とひねくれてしまっているのだろう。





「よかったな、朝陽」
「うるせーよ。とりあえず中入ろうぜ」





笑いながら朝陽くんを小突く雅也さん。


その話には触れて欲しくないのか、朝陽くんはさり気なく話題を変えた。



朝陽くんの言葉でみんな、カラオケボックスの中に入っていく。