伝えたい言葉がある。


「……女よ、我の女になれ。言うことを聞くならなにもせずにしないでおこう。答えを」

この人が、タウイ?
あ、あれ、あのしおんどこ?

「さあ、我は気が短いぞ。答えを」

「い、嫌よ!なんで私があんたみたいなデブと結婚しなきゃなんないのよ! 絶対に嫌っ!」

「デブ、だと?……外見がこれだからな……仕方ない……」

その男は、自分の顔に手をかざすと、体系、身長、全てが別人になり、その顔は、男前に変わる。

な、な、なにそれ……。

「ふぅ……これでよいか?威厳を出すためにあの姿にしてたのだ。これだと問題なかろう」

意思のある強い眼差し。
髪は銀色で短く、整われた顔立ち。

言葉をなくした。

「では、そう受け取ってよいのだな。成立だ。汝は今から我の女となった。正式に――」

はっ。

「ちょ、ちょっと!私はまだ認めてないんだけど!」

「……それは拒否、ということか?ならば――」

え、なに!?

ずかずかと私の方に歩いてくるから、後退りしても直ぐに追い付かれてしまう。

剣が、私の真横に刺さった。
もう、後退りは出来ない。

ひいっ!?

ずいっと顔が近くなる。
私のすぐ前にはタウイの顔が。

「今ここで、お前をどうしてやろうか」

ドキッ。

不覚にもときめいてしまった。
顔が、耳が赤に染まる。

ドキッドキッ。

真剣な、目――……。
この感じ、前にも……。

「……?……なんだ、女、何故そんなに赤いのだ?……何か病でも患っているのか?」

「ち、違っ…………あの、近い、です」

「…………っ‼」

はやっ。

ひとつ後ろに下がるだけが、大幅に下がってしまってタウイの反応にびっくりする。

「今のは……一体……?」

タウイが隙をついている間に、通信が雑音として入った。

│……………て…………お……│

え、なに?
なんて言ってるの?

│しおん!?しおんなの!?│

│お前、無事か!?今、魔界のどこにいる!?│

│今は――……│

ゆらりとタウイは動いて、また、私に向かって歩いてくる。

「女……今我に何をした……」

これは、なんかやばい?