不意に、しおんが私の手を握りしめる。 「え……?」 どうしたんだろう……。 今さっきから無言だし。 ……この人、ほんとにしおん? 「離れるな」 違うっ、この人しおんじゃない! そう思った瞬間、目の前に空間の歪みが一瞬にして私たちを包み込むと、歪みが閉じてしまう。 しおんっ――……。