伝えたい言葉がある。


ん、もう朝……?

すんと嗅ぐと何やら下から朝食を作ってる匂いがする。

「なんだろ……」

時計を見て、そろそろ学校行く準備をして制服に着替える。ばっちり、鏡の前で決めると階段を降りていった。

「おはよー……っ……!?」

フライパンをひっくり返した時、丁度しおんの横に形のいびつなオムレツが落ちた。

「あーあ……やっちゃった。まりあちゃん、とりあえず、テーブルに僕が握ったおにぎりあるからそれ食べて行きなよ」

りおんはしおんのとなりで指導してるみたいで、真剣にしおんを見てやっている。

「……っ……俺のも食えよ?おかずだってあともう少しで絶対作ってやる!」

「朝からなにやってんのあんたたち……」

しおんが、エプロンしてる……。
なんか、似合うな……。

黒だから余計にスラッとして見えて、真剣な顔に思わず見とれてしまう。

いけないいけない……。

「あ、じゃいただきまーす」

りおんの作ったおにぎりを一口食べる。

「ん~!おいひぃ!これ、店出せるんじゃない!?」

なにこれ、えびとかマスタードとか入ってる?
こっちは……キュウリと鶏肉と……なんだろ?

「よかった!これは全部レシピを見ながら作ったから口にあってよかったよ」

ん~!りおん天才!
こんなのも……モグモグ……あり、かも~♪

美味しく食べていたら、目の前にドンッと乱暴にお皿が置かれた。

「どうぞ。オムレツでございます。最後まで残さず食べてくださいね」

ひ、ひいっ!

しおんの苛ついたにっこり笑顔。
私は目の前のオムレツに喉を鳴らした。

これは……普通に、オムレツだわね……。