伝えたい言葉がある。


「そ、そう……」

会話終了。
チーン(鐘の音)

なんなのよ~……。
まだいるの~……?

「……あ、私お風呂に入ってこよ~っと……」

洗い物も終わって、水を再び止める。
お風呂へ足を向けると、後ろが引っ張られた。

ん?

「……お前は――」

ソファからようやく起きたお母さんは、辺りを見回す。

「ふぁ~……よく寝た……あれ、あなた……もしかしてまりあの彼氏!?」

「!?」

「ちがっ、違うから!」

お母さんなんてことを!?

しおんがこっちを見ると、顔が、ほんのり赤い。
すぐに目を反らされる。

「お母さん、俺だよしおん」

なにやら暗示をかけると、母の顔はにやけた顔になって「あら、しおんくんじゃない!うちのこどう?」と今さっきとは変わらない反応で、しおんも戸惑っていた。

「え、あ、いや……」

「それにしても、私なんでこんなとこにいるのかしら……仕事から帰ってきて、そのあと……」

母は「あっ!」た閃いたように手を叩く。

「今日ね、夢で天使さまをみたのよ!羽は黒いんだけどまるで天使に見えたわ!」

「あ、ああそうなんだ……」

それって……。
りおんのことだよね……。