「そう?お褒めに預かり光栄です姫」
それらしく振る舞うと、小さき男の子は私の側までやって来て膝まずいた。
え、今は洗ってる最中……。
水を止めて、手を拭くとりおんと向き合った。
「なぁに?王子さまのまね?」
「む、現実に僕は王子なの!誓いのキスで永遠なんてことはあり得ないけど、手の甲のキスなら誓えるよ」
りおんは私の手をとり、王子がするように手の甲にキスをおとした。
え、うそぉ……。
「もし、苦しくて悲しくなったときはいつでも僕を呼んで。そうすれば、すぐにまりあちゃんの側にいくから。君は純粋で優しい心の持ち主だから、僕は好きになったんだ。だからいつでも飛んでいくよ」
「へっ……!?」
顔が、熱い。
「そんなとこも可愛い……チュッ。じゃ、僕お風呂に入ってこよーっと」
右手で右の頬を触ると、熱い。
りおんに告白されて、キスまで。
心臓が、飛び出しそうだ……。
悪魔だ……。
「なーにキスされて喜んでんだよお前……。なかなかりおんが上がってこないと思ったら……またこんな展開かよ面倒くせ……」
「し、しおん!?」
今のを見られた恥ずかしさで、更に顔が赤くなる。
「……へぇ。なに。お前あいつ好きなの?物好きだなー」
「ちがっ…………しおんはどうしておりてきたの?」
気を紛らわそうと、また食器を洗い出す。
「……別に」
「あ……そう……」
会話終了。
チーン(鐘の音)
なんで、私が罪悪感抱かなきゃいけないのよ!
りおんとは、なにもないんだから!
「し、おん?」
「……ぁ?」
落ち着け私。
大丈夫。
なにしおん相手に意識してるのよ!
「しおんもりおんと一緒にお風呂に入ってきたら?」
「はっ、嫌に決まってんだろ。だいたいあいつこっちにきてから妙に態度でかくなりやがってるし。お前が側にいるときは尚更態度でかいしな」


