……普通にしてたらもてるだろうに。
いや、今でもモテてるのか。
「今日は、というか今日から僕も泊まらせて~。家に帰ったらごたごたしちゃってて帰りにくいんだ!……だめかな?」
う、この人絶対分かっててウインクしてる……。
悪魔と並んで歩いている。
なんとも不思議な光景で、不思議と心地いい。
「ば、ばっかお前、後一回破ったら俺と同じだろーが!ラウロスから聞いたぞ‼」
「だってー、今さらそんなこと言われても……あ、ラウロスって言うのはね?僕達よりも下の下級悪魔のことね。凄く料理が上手くて洗濯もできるんだ~!」
「へぇ……」
りおん、嬉しそうだな……。
「そんなことどうでもいいわボケッ‼わかってんのかよ‼」
「ボケッてなんだよ‼そっちこそ頭のネジが飛んでアホになってんじゃないの!?しおんは元々バカなんだよバーカ‼」
「おまっ……なんだとぉぉぉ!?」
目の前で火花が飛んでいる。
互いが距離を取って陣を発動させようと右手を掲げた。
え、えぇ……。
「よくも……言ってくれたなりおんの分際で……。覚悟しろ‼」
陣から互いに剣がでてくると、一斉に走り出した。
「望む所だぁぁぁ‼」
え、うそっ……どうしよ!?
近くにあった小石を、思い切り投げた。
ひゅん、と風のように勢いよく二人の間を通りすぎると二人の様子はピタリと止まった。
「今、なにか、したか?」
「は、はは……やっぱりこの対戦はまた、今度……」
りおんの頬にはかすれ傷がいつのまにかついていて、二人とも苦笑い。
「あれ、なんかよくわかんないけど……もう戦いとかしないでね!?」
二人して「はい……」と従ってるから、調子が狂ってしまう。けど、なんだか可笑しくて、笑った。
へんなの。
楽しいなんて。


