「なら、君には知ってもらいたいんだ。しおんの側に要るのは、あんまり良くないから。あいつは元々体に渦のような霊気をまとわりつけていて、近寄ろうとするとその子を、操れてしまう」
操れる、ねぇ……。
「つまりね?自我が、なくなってしまうってことだよ。今はまだ、誰もあいつに触れてないと思うけど……」
それって……。
「え……でも、私はじゃあなんで意識があるの?」
「それは……君が魔王の……君のお父さんの血を受け継いでいるからだと思う。だから持ててたんだ。けど、本当なら人間の女の子と側にいちゃいけないんだ」
りおんの話が現実味がなくて、
頭のなかが、破裂しそうなほど。
私が、魔王の血筋を受け継いでいるから……。
「うおぁぁぁぁっっ‼」
どこかからしおんの喚き声が聞こえた。
「しおんっ!?」
りおんが椅子から立ち上がってしおんの方向へ。
私も後を追う。
そこには……。
「おい!その犬を今すぐどっかいかせろ‼早くっ‼」
木の上にしがみついて離れないしおんと、それを吠える大きなハチ公がいた。
しおん……。
「はぁ……悪魔がそんなの怖がってどうすんだよ……一人でどうかしてよ」
「ちょ、行くなっ‼りおんの好物やるからさっさとこいつどかせろよぉぉ――‼」
「そんなの、やればいいじゃん」
「……あ、そうか」
ん?


