下校して、家に帰ってきたはいいものの。

気になる……。
なに話してるんだろう?

もう、時計は夜の8時をまわっていた。
二人の帰りを待っていても、全く帰ってくる気配さえない。

「おそいなぁ……」

あ、こういうときあれが便利なんだった。
ふと思い出して、頭の中で言葉を考える。

│おーい。もうおわったー?│

返信なし。

│おーい!│

│うるせえな聞こえてるっての│

│ごめん、まりあちゃんもうすぐ帰るから~│

結構長いこと喋ってるな~……。
男同士の会話、凄く気になるんだけど!

はぁ……。

ベッドに倒れて天井を見つめる。
カチッカチッと時計の音が部屋に響く。

いい加減遅い……。
コンビニに行ってこようかな……。

むくりと起き上がって、私はコンビニに飲み物を買いにいった。

暇……。

中へはいると雑誌が目に留まり、何分か立ち読みして家の道に帰る途中、向こうから走ってくる人影が見えた。

こんな夜遅くからランニングか~……頑張ってるな、あ?うん?

よくよく見ると、りおんだった。

「まりあちゃん!!よ、よかった……はぁ……はぁ……家の中にどこにもいないから……」

膝をついて息を整えている。
何だか申し訳なくなってきた。

「ご、ごめん……。みんな遅かったからコンビニに行ってた……」