「いや、だからお前の父は王だって……」
「いや、だから王ってなんなの!理解しがたいんだけど!!‘今日から魔王として宜しく’とか言うんじゃないんでしょうね!?」
「いや、実際当たってるよ。まりあちゃんが王様だよー」
りおんの言葉なんて耳に入らず、一人嘆いてる。
頭のなかには嫌だ、しか入っていない。
嘘だ嘘だっ!
あのお父さんが魔界の王だなんて、
誰が信じんの!?ありえない!!
警察呼ぼうか……あ、精神科にもいったほうがいい?
「おい!」
「ひいっ!!」
いきなり腕を捕まれて、シオンの瞳と私の瞳が交差する。
シ、オン……。
「いいか、聞け。お前は大事な切り札だ。低俗なやつらを扱えんのはお前以外誰もいない。あいつらはお前の力を恐れてる。なにかあれば直ぐにでも知らせろ」
「し、知らせるってどうやって……」
しおんの顔が、近い……。
「分かるはずだ。心で念じてみろ。お前ならできる」
心で、念じる……?
そんなのどうやって……。
「心を落ち着かせろ。お前は王の子だ。できる」
不思議。
シオンにそういわれるとなんでもできる気がする。
│……える……聞こえるか……?│
聞こえた!!なにこれすごい!!
こんなことできたの私!?
│うん、多分これで、いいの?│
│よし、こつは分かったみたいだな。なら、困ったことがあればこれで、話せよ│
「……あ、はいはい?わかりました。あー、話中にあれなんだけど、僕そろそろ戻んないと」
私達が話し合っている間、りおんに通信がきたみたいだ。よいしょと立ち上がる。
「え、帰るのか!?なら俺もつれてけよ!」
「えー、君はいつもルールを守んないからこうなるんだよ。仲良くね~!」
鏡の前でスウッと消えるりおんを追いかけるように鏡の中へ入ろうとしたけど、ごんっと痛い音をたててしおんは痛そうに頭を抱える。
「つ~~~~!!」


